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2017年12月13日

輝く日本人
Vol 6::Net Frontier Vietnam., JSC 杉田さん

氏名:杉田 昭雄さん
会社名:Net Frontier Vietnam., JSC
役職:代表取締役社長

嶋村:本日はよろしくお願いします。では自己紹介をお願いします。

杉田さん:ネットフロンティアベトナムの杉田と申します。当社はオンライン広告代理店で、とりわけ、企業様が成果を出していくための広告運用に力を入れております。また、カンボジアはプノンペンに「ネットフロンティアカンボジア」というグループ会社があり、こちらの会社はWebデザインに特化した会社になっており、その会社の責任者も兼務させていただいております。

会社玄関にて撮影。いつも思いますが、すごく良い笑顔の杉田さん。

嶋村:広告運用に力を入れているというお話があまりイメージできないのですが、実際どのようなものでしょうか。

杉田さん:すごく簡単に言いますと、お客様の成果を最大化するためにしっかりとPDCAを回していくことです。そう言うとすごく陳腐に聞こえるかもしれませんが、とても難しいことです。

嶋村:そうなんですね。具体的にイメージができました。ありがとうございます。そのようなクリエイティブなお仕事をされている杉田様ですが、当初ベトナムに来られた経緯は何だったのですか?

ベトナムオフィス社員一同の集合写真。和気あいあいとみんな笑顔。楽しい気持ちが伝わってきます。

杉田さん:そもそもは、ベトナムとカンボジアの事業は、グループ代表の夢から始まったのですが、ベトナムに関して言いますと以前はベトナムのチームは日本の広告案件のオフショアしかしていなかったのですが、2年前に日本のグループ会社の代表から、「ベトナム事業を今後どうしていこうかと考えている。ベトナムでローカルクライアントを獲得して、自分のクライアントを持っていくことで自信とやりがいを持たせたいが、誰に行ってもらうべきなのか」という話を聞かせていただき、「是非私にやらせていただけませんでしょうか!?」と、逆にお願いして、ハノイに来ることになりました。44歳にして、初めての海外勤務となりました。

嶋村:なぜご自身で挙手されましたか?

杉田さん:4年前に視察研修できたベトナムという国に、人に、刺激を受けました。恥ずかしながら、それまで私はあまり海外旅行に行ったこともなく、見るもの聞くもの全てが刺激的で、海外慣れしている人には感じれないほどの強い刺激だったと思います。

嶋村:すべてが初めてということもあり、訪越された当時はすごい苦労されたと思います。杉田さんが直面された問題や悩みで一番大きな出来事はどのようなことがございましたか?

杉田さん:ベトナムでの生活においては日々色んな問題が起きましたが、今回は折角ですので、仕事上でのお話をさせていただきます。当初二年前に弊社にいただいていたお仕事の問合せで言いますと、圧倒的に、サーチの広告における「順位保証(※1)」を希望するものでした。しかもビッグワードで(※2)。

(※1)順位保証はネット媒体側が保証できないと謳っています。
(※2)ビッグワードとは、定義は定まっていませんが、1単語であったり、競合の非常に多いキーワードのこと。

また、ベトナムの方はせっかちな方が多いせいもあるのか、契約期間は短期間のものがほとんど、極端な話、1か月で出なければ他の広告代理店に変更するといったシビアなクライアントも多く、商談での交渉時にすごく苦労をしたなと現在でも鮮明に記憶にあります。
順位保証はできません、また目立つこと重視ではなく、成果を出すための広告運用にこだわっていきましょうよ、うちもしっかりとPDCAを回していきますので、と、クライアントに根気強く営業してお客様に言い続けてきました。でも、さすがベトナムでした。ベトナムのオンライン広告市場は日進月歩、現在ではお客様のリテラシーがガンガン上がってきているのをヒシヒシと感じております。

嶋村:杉田さんはじめ、社員皆様の提案型営業力で課題解決されてきたということがわかりました。ちなみにこれまで社員教育また採用で困ったことはありましたか?

杉田さん: 御多分に漏れず、とにかく人が定着しない。私の着任前から人が思うように定着せずにきて、今日に至っても決して安定しているとは言えない状態です。はじめのうちは、大事にしていたスタッフが辞めると泣けてきて、「大事に思っているつもりなのに、何故わかってくれないんだ?」と。でも、辞めた後も普通に連絡をくれたりして、正直困惑してました。逆に、元、当社にいたスタッフが帰って来てくれるなんてこともありまして、その時は本当に嬉しかったです。でも、私なりにたどり着いた結論!
簡単なことではありませんが、以下の2つのブラッシュアップしか、人材問題の解決はないと思っています。
1)魅力的な会社にしていく努力を続ける
2)より明確な評価制度にする努力を続ける
結局のところは上記がちゃんとやれてない自分に原因があるのだと。日本人がやはり特殊な人種で、「お世話になっているから辞めれない」とかそういう感覚は少ないかと。ベトナム人は極めてシンプル。良いか悪いか?ウェットな所も持ち合わせておりますが、それでも、良いか悪いかだと思います。

嶋村:明確な回答ありがとうございます。弊社も見習って意識を持ってやっていきます。現在、そしてこれからの杉田さんのお仕事上の目標やプランなどはございますか。

杉田さん: ベトナムのチームに関しましては、サーチ、GDN、Facebookなどは日本のノウハウを持って、その他、ローカルのDSPなども含めまして、クライアントの課題解決に対して最善のご提案をさせていただいております。中でもとりわけ、ベトナムマーケットで重要視されるFacebookに力を入れております。そのための体制として、社内には広告運用チーム、デザインチームシステム開発チームがおり、一気通貫でお仕事をお受けすることができます。
そして、カンボジアのデザインチームですが、継続的に日本からの教育サポートを行いながら日本人ディレクターを立て、現在は日本のお仕事を中心に運営しておりますが、メンバーは全員プノンペン王立大学を卒業した優秀な人材ばかりで、英語も堪能ですから、今後はアジアのマーケットで不足するデザイナーのリソースの一解になればいいなと思っております。

また、新規の取り組みとしまして、BtoCの販売ノウハウを持つ、パートナー企業VTM-Mediaのズイ社長の協力をいただき、日本企業のベトナムへの展開支援をサポートする事業を準備しております。『ベトナムは製造の場から、消費の場へ』ベトナムで働く私が一番実感しております。日本企業にとっても大きなチャンスだと考えます。

NetFrontierCambodiaのメンバーの集合写真。みんな若く勢いあるチームとのことです。羨ましいです。


なお、私たちの考える展開支援は、時間をかけて念入りなマーケティングリサーチを実施させていただいて、立派なレポートをお作りし、というものではありません。テストマーケティング支援です。クライアント様の商材がベトナムの方から支持を受けるのか受けないのか?数ある商材の中でもどの商材が支持されるのか?「実」に近い貢献をできるサービスを構築中です。

嶋村:大きく、且つ、綿密な計画の上、実現可能とさせる御社と杉田さんの素晴らしい「夢」ですね。前述でもお聞きしていますが、さらなる事業発展を目指し、杉田さんの今後の夢などはございますか。もしあれば是非お聞かせください。

杉田さん:前職では都市情報誌、地域情報誌等の媒体でお仕事をしながら、いつしか自分の中で、「地域活性」という言葉を意識していくようになりました。そして現在は、縁あって「ベトナム」で働いております。私は今46歳。この歳になると、これまでかかわってきたものが自分のアイデンティティたると考えるなら、将来は「地域活性」×「ベトナム」というテーマでビジネスに取り組んでみたいと思っております。

杉田さんと、パートナー企業VTM-Media社のズイ社長。

嶋村:日本でよく聞く地域活性。そういえば、ベトナムではあまり耳にしませんね。地元の方も喜びますし経済効果として現れることもありますよね。ぜひそのプラン実現していただきたいです。具体的になればあらためてお話聞かせてください。是非応援させてください!
話長くなりすみません。それでは締めくくりとしてこれからベトナムにくる日本人の方たちに向け熱いメッセージよろしくお願い致します。

杉田さん: 私はこの年齢になって、縁があって、ベトナムに来れて幸せですが、若い人にこそぜひベトナムに来ていろいろと挑戦してほしいです。2年前より1年前、1年前より今年と国、経済が成長していく様が見て取れます。この「スピード感」は強い刺激になると思います。ベトナムを見ていて思いますが、日本より遅れているところもあれば、ある意味進んでいる所もあります。そういう意味でとても面白い市場だと考え、若い人の柔軟な発想で、いかようにでもチャレンジできる舞台だと考えます。
46歳の私みたいなおじさんでも来れた位なので心配不要です。ぜひ一歩踏み出してみてください!

嶋村:本日はどうもありがとうございました。

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インタビュアー
ハノイ支店マネジャー 嶋村 拓史(しまむら・たくじ)
E-mail: takuji.shimamura@hrnavi.com
Tel: 090 1828 660

コメント:ベトナムで人材採用のお手伝いをしております!人材の件でご相談ございましたらいつでもお問い合わせください。